泌尿器悪性腫瘍に対する治療戦略は、ここ数年の間の新規抗癌剤、ホルモン療法剤、分子標的薬等の導入により劇的な変化を遂げました。当科では一早くこれらの新規治療に取り組み、その臨床成績を解析することにより、一般的に薬物療法に対して脆弱とされる日本人にとっての至適治療戦略を探索してきました。特に、転移性腎癌および去勢抵抗性前立腺癌に対する逐次薬物療法においては、当科から発信した所見が本邦における治療指針の策定にも大きな影響を及ぼしています。