ロボット支援手術に関する研究
当教室ではロボット支援手術に積極的に取り組んでおり、2015年の11月に開始以来2017年12月の時点で約200例の手術を施行しています。ロボット支援手術は、開放手術に比し低侵襲であることは勿論、非常に繊細な操作を可能とし、術後に優れた機能的成績が期待出来るという点が最大の利点であると考えられます。我々はこれまでにも、ロボット支援前立腺全摘除術における術前ウロダイナミック検査所見と術後尿禁制の関係、尿禁制回復に尿道周囲の炎症あるいは線維化が及ぼす影響、神経温存手技の達成度の客観的評価等、またロボット支援腎部分切除術における術中ナビゲーションシステムの開発、腎門部腫瘍に対する開放手術との比較、選択的動脈遮断の意義等について報告をしてきました。現在も、ロボット支援手術後の機能的成績およびその制御因子同定を目指して、術前および術後経時的にQOLを含む膨大な臨床データーを蓄積しています。今後も、これらを順次解析し報告することにより、理想的なロボット支援手術の確立と普及に向けた研究を継続して行きたいと考えています。